atsu-papa

バンカーからのアプローチ

 日銀の金融政策決定会合で岩田一政副総裁が短期金利(無担保コール翌日物)の誘導目標引き上げに反対したですよ。9名の委員会構成員で1名だけの反対なんだけど、デフレ脱却って言いながらもまだまだ数字ほどの好況感ははないし、いわゆるディスインフレって言う状況の中でのもう少し据え置きは納得できるです。
 もちろん政治家のおじいちゃんたちも金利が低ければ単純に「預金よりも投資に走る、借りてでも金使う。」っていう子供みたいな話から、円安誘導で海外市場でのJAPANパワーの競争力が増すって処まで勘定に入って入るんだろうけれど、唯一引き上げに反対した岩田副総裁が学究畑から政策に携わり副総裁職に就いたって言う経歴じゃなかったら、言うに言えない話だったのかなって思うです。
 福井総裁は前の速水さんの後任で総裁になった当時は穏健タイプかと思ってたんだけど、日銀のたたき上げだけにそうはいかないですよね。当然、日銀の独立性を威信に感じてるわけだからアンチ官僚的な所があるですよ。たまたま、バブルをはじけさせた当時もこの委員会の構成員だったから、多少のトラウマは引きずってるだろうけどね。それだけに金融政策決定会合などには慎重かつ粛々と対応するだろうって思うです。
 少なくともそこでいつかいつかって取りざたされての短期金利、それも0.25アップって言う小刻みな誘導にも反応して自分の意見を言ったこの副総裁はなかなかの気骨を持ってらっしゃるですよ。東大出身は福井さん同様なんだけど、福井総裁、副総裁の武藤さんが法学部なのに対して岩田さんは教養学部でその辺の違いもあるかもです。
 いずれにせよ異常な金利政策の状態がず〜っと続いてるんだからいつかは是正しなきゃって事はみんなわかってる。金利下げたのも銀行救済のためで景気動向を誘導するのは日銀にしてみれば副産物にすぎないですよ。ところが岩田副総裁は「経済企画庁上がりだった。」てな話でしょう。お金がないPAPAは「もうちょっと据え置いてても良いんじゃないの。」ってどっかにあるはずの好況のおこぼれを口あけて、上向いて、じ〜っと待ってるですよ。

atsu-papaの投稿(12:08:00-2007-02-22) - カテゴリ: Main

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