atsu-papa

2013-06-18

無責任に騙された時の言い訳

 栃木県の那須にある安愚楽牧場が破綻して元社長が逮捕されたです。
 普通に経営していれば会社が破綻しても、逮捕される事はないですが、和牛預託商法が問題のようです。結局、預託契約を結ぶ際に事実所なる説明で顧客を勧誘していないかって事ですが、これが特定商品預託法で言う不実の告知で違反行為だと言うのです。
年に3%から4%という高い配当が可能だったかどうかを検証する訳ですが、実際に和牛オーナーは3万人いて、預託先の牧場は338軒もいる訳ですから、そこの救済を資金調達した企業の責任におっかぶせようという魂胆にすぎません。
 日本には恐ろしいくらいの詐欺師がいて、巧妙に人を騙して金儲けしようとするです。投資話はその典型的手法のひとつで、乗っかる人は一山当てたいと言う欲に駆られて騙されるですよ。不思議な事に日本では被害者が多くなると大問題にしたがるです。もっと言うと、安愚楽牧場の経営者が少しでも裕福な振りをしたり、贅沢な振る舞いをしていたらそれこそ鬼の首を取ったように、この詐欺師の仲間入りと言う事になるのですよ。
 しかし、この国ではリスキーな投資に対しては有効なファンドさえ存在しないです。和牛は需要もあって値もはるですが、口蹄疫もあれば、FUKUSHIMA原発のセシウムによる風評被害もあったようです。事業である限りそう言うリスクはある訳だし、投資家は事業者と同様にリスクを負担するべきです。
 預託先牧場の方々だって一所懸命頑張るにもかかわらず上手く行かない事があるのですから、不確定な配当を期待するだけ期待しておいて、原資がなくなった途端に被害者になるのはどうも不自然です。
 それこそ「セシウム撒いた連中にも責任の一端がある。」なんて言う本末転倒な責任転嫁にもなりかねないです。それだったらバブル崩壊以降、大手、中手のゼネコンの民事再生が相次いで全国で沢山の中小下請け業者が連鎖倒産をしたですが、あれって竹中平蔵の所為なのですが、責任を問う事はできないでしょ。
 詐欺は決して許されてはならないのですが、投資家も投資リスクを応分に負う国にならなきゃ国の発展はないです。国債なんか本当はリスクあるから利子高いのですよ。あの高い利子も将来の税金から払うから平気でいられるのです。もし日本が破綻しても、ババ引いた政府と時の首相が責められるですが、本当はここ40年くらいの国会議員と官僚ってみんな責任とるべきなのですよ。でもきっと、逃げ散らかすのです。
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