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atsu-papa
2008-04-15
またも厚労省
社会保険庁が「労災隠し」を探すために健康保険の診療報酬明細書をチェックしたら「労災隠し」が5万件以上あることがわかったそうですよ。多分きちんとチェックしたらそんな物じゃないですが、厚労省がお仕事しない上に悪巧みはするって言う印象をしっかり植え付けてきたから、この際民間の悪事をぶちまけようって言う魂胆ですね。
今では労働基準監督署も厚労省の所管ですから、連携のようにも見えるですが、事実上は内輪のあら探しです。
労働行政上は無災害記録の更新や労災請求を押さえる事が大きな目的になっているですから、労災認定が少ないことが良いわけですよ。「労災隠し」はけしからんのでかなり厳しく取り締まるわけですが、それは労災隠しだから取り締まるです。隠しきった場合は、はなから労災ではないですからそれは、むしろ結構なこと。つまり労働者を保護するよりも「労災隠し」を防ぐことに力入れてるですよ。
良い例が、建設現場などでは無災害で工事を終えるとお金が戻るアメともし隠しがばれたら指名停止や検挙などでただじゃおかないムチの行政ですよ。だったら、わからなきゃぁそれはそれで良いですが、そのあら探しを社会保険庁がやったです。
もちろん労働者の保護、労働環境の改善、安全推進は大切なことですから「労災隠し」はもってのほかですが、労働行政のあり方に問題が多いと思うです。厚労省曰く「労災隠し」は、事業主が無災害記録の更新や事業受注の継続などを図るため、事故を隠すなどして行われるって言うです。実際の現場では労働基準監督署が入ることで、非効率、不経済この上ない指導が行われた上に制裁がいろいろと来るですから、被災者までが恐縮してしまうと言うのが実態じゃないですかね。
だから、事業主からの圧力がなくってもこっそり健康保険を使っちゃう。そこで今回の調査ですよ。政府管掌のレセプトを調べて労災認定事故を探したです。
もちろん医療報酬としては労災は倍額ですから、お医者は健康保険で診療するより労災の方がお得になってて、病院によっては通報することもあるですが、もしご本人が仕事上ではないって言ってるとしたら、わざわざ通報するのも人を見られちゃうです。
厚労省としては労災現場で重大、悪質な法律違反、虚偽報告がされている事故の事業主に対して適切な指導、監督を実施して厳正に対処するって言うのが大義名分ですが、風当たりの強い社会保険庁が視線をそらすために自分のところで所管してる健保のレセプトから労働基準監督署が見逃してしまった労災事故を暴き出して「労災隠し」をする極悪な事業主を世間の目にさらそうとしているっていう話です。
厚労省って言う役所はもはやどうにもならんことばかりするですよ。そんな時に大臣を受けた桝添さんには、ただただお悔やみを申し上げるだけです。