atsu-papa

2007-09-24

彼岸

　彼岸の中日だというのに、お参りもせずに日が暮れたです。元々さしたる信心も持ち合わせないPAPAですが、先祖を祀る気持ちは宗教にかかわらず必要だと感じるですね。何をもってご先祖と呼ぶかは曖昧ですが、少なからず今ある自分自身を愛おしむとすれば、少なからず先祖を祀る気持ちから始めないとただの衝動的な欲求の充足や、保身のための現実回避に走るのではないかと思うですよ。
　彼岸(ひがん)は仏教用語ですが、彼の岸ということは彼方（かなた）方にある岸と言い換える遠いところなのだけどかすかに見える水の向こう岸って言う意味は読んで取れるですから、元々カシミール語のpramita（波羅蜜多）：生死を超越した理想の境地の事を指すですよ。そしてこの彼岸に対をなすのは此岸（しがん）ですが、生死から解脱しない現実のこの世を指すですね。
　なのにこの此岸では鬼が金をせびって追い詰めることで命を絶つ人がいたりするですよ。いたたまれない気持ちになるですが、死ぬ事に通じるとは思えないです。先祖を祀ると死を自ら選ぶ事の愚かさを諭されるです。そんな事を伝えてくれる人が傍にいなかったですね。高校生が鬼になって高校生が死に急ぐです。ましてや追い詰めて金を奪うためにWEBサイトまで立ち上げたですか。おぞましきことです。
　妙なカルト系集団が話題になることが多かったですから宗教というといぶかしがられる嫌いがあるですが、PAPAはご先祖を敬い祀る気持ちを持つためにどうして良いのか分からなかったら、とりあえずその入門方法として入信するのも教育の一つの形かなぁってさえ思うですよ。キリスト教でもイスラム教でもゾロアスター教でもヒンドゥー教でもかまやしないですよ。ご先祖を祀る心のない宗教はそこまで人の社会では広まらないです。伝わらないです。
　社会構造がゆがんでいる時でも人の心が歪んではいけません。社会構造がゆがんでも苦しいですが、苦しさは耐えられるです。人の心がゆがむと悲しみがあふれて、人がまたその悲しみを増幅するです。愛国心を持つ前に人間になるべきです。人科のヒトであるだけでは人間社会であてにし、あてにされる関係を築く人間にはなれないですよ。お参りにも行かなかったPAPAはいささか自己嫌悪があるですよ。仕方なく、お清めの焼酎を飲むですよ。

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