atsu-papa

2013-06-17

ＵＲの横暴

　千葉県印西市で40年間もほったらかしだった千葉ニュータウン開発予定地が、ホンドギツネやノウサギをはじめいろんな動植物や昆虫がすむ「奇跡の原っぱ」になっているそうです。
　その生態系は国立公園級で環境省指定の絶滅危惧種27種、千葉県指定109種も含まれているそうですが、会計検査院の調査で大量の未利用地を抱える状況を改善する指摘で独立行政法人都市再生機構がその「奇跡の原っぱ」を造成し始めたそうです。事業終了期限の来年３月までに造成するのは、決して需要があるからではないのですが、ＵＲにしてみれば会計検査院の指摘に応えて体裁を整えるための必達事業です。
　売れるとか売れないとか、希少な動植物・昆虫などが絶滅するとか、そんなこたぁ預かり知らないですよ。未利用地を抱える事に問題があるのです。ＵＲといえば政府のほぼ全額出資の会社です。行政の体裁や都合で行われる事業にも結局は税金がつぎ込まれているのですよ。
　1955年から1960年代の高度成長期には都市部に住宅を供給するうえで日本住宅公団の果たした役割は大きいのですが、1980年代以降は住宅需要が減少しており、組織の名を変えいろいろなカモフラージュをしてゾンビ化してきた組織です。
　とはいえ集散離合を繰り返しながらも本社は横浜市中区のランドマークタワーにあるのですから、そのしたたかさは折り紙付きです。自然保護なんか二の次に、自らの存続を目論むのは当たり前です。とてもトンボやキツネではかなわないです。
　ニュータウン事業からの撤退を目前にとにかく体裁を整えるために希少な自然の破壊を繰り返すわけです。
　「街に、ルネッサンス」よりも横暴な独立行政法人のルネッサンスの方が急がれるです。

19:26:00 - atsu-papa - No comments

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