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破綻直前の判断

 東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京の400億円の追加出資の補正予算が話題になってるです。ただでさえ多額の累積赤字を抱えているのに、ここにきて追加出資しても単なる延命にすぎず、破綻した場合の傷が広がるです。
 もともと新銀行東京は銀行再編の渦中で自己資本比率8%を維持するために貸しはがしが横行した時期に、東京都が中小企業の支援を目的に開設した銀行ですが、主旨を取り違えた経営陣がやりっ放しの融資三昧をしたですよ。まさに乱脈融資!その結果が返済ができない焦げ付き、いわゆるデフォルトが大量発生ですよ。
 都の400億円追加出資については都議会で26日から議論が始まるですが、元々は行員に報奨金まで出して乱脈融資の尻ぬぐいの話で、既に追加出資したところで債務超過になることは必至の状態ですから、むしろ債務超過による信用問題回避のための400億円がどこまで功を奏するかは博打ですよ。
 一応、東京都の再建計画では合理化を図って平成23年までに黒字化を図るようにはなってるですが、無理な取り立てしたらこの上にデフォルトを増やすことになるですよ。
 いっそ自主廃業を前提に考えると債務超過分を埋める約1000億円とあとを継承してくれるブリッジバンクの選定が必要になるです。でも、ここに1200億円をつぎ込んじゃった方が結局は安上がりになるじゃないですか。
 新銀行東京についてはたかり追いはぎに近い融資だってかなりあったはずで、再建計画を進めるにつれてその辺の内部告発も出てくるんじゃないですか。
 当時の銀行の貸しはがしは金融監督庁が勝手に自己資本比率8%を切った銀行はお取り潰しにすると言ったいたぶりの基で行われたもので、各銀行共が引当金の取り崩しによる自己資本比率の維持に努めるために貸しはがしを行う中で、中小企業向けの融資を維持するために新銀行東京を設立したと言うことで石原都政への評価は高かったですよ。ただ、取り巻きが悪かったです。バブルの幻影をまだ持ってるような連中が前後の見境無く運営するんだからひとたまりもないです。
 この際、どうせ波乱をくぐり抜けるならいっそ自主廃業をして清算のための予算を組んだ方が傷が浅いと思うですが、そんな意見は都議会からは出てないですか。

atsu-papaの投稿(23:53:00-2008-02-24) - カテゴリ: Main

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