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中華風celebration
ノーベル平和賞がこの時期に劉暁波氏に決定したのは皮肉なことです。折しも中国の国力が経済的にも軍事的にも急激に増強されて、米国からの圧力に対抗するべくEUとの接点を強化している時期です。
もちろんノーベル賞は独立機関によるものとはいえ、平和賞だけはスウェーデンの機関じゃなくってノルウェー国会が決めてるですから、政治色が出るのもやむを得ないと言えばやむを得ないです。
実際に神出鬼没で「忍者きっしんじゃー」と称されたヘンリー・アルフレッド・キッシンジャー元米国務長官なんかは戦争を起こした張本人だし、佐藤栄作元首相だって密約付きで名ばかりの非核三原則で受賞をしているですよ。
だから中国当局がノルウェーの駐中国大使を呼び出して抗議をしたりするです。さらに中国外務省に至っては「劉暁波は犯罪者だ。その行為はノーベル賞の趣旨に逆行する。こうした人物への授与は平和賞への冒涜だ。中国とノルウェーの関係に損害をもたらすだろう」ってまたまた威圧してるですよ。ノキアもレアアースが手に入らなくなるですかね。
ただ、ノーベル賞は本人が生存中というのが受賞条件ですから、投獄中の劉暁波氏についてはさっさと受賞を発表しないと、下手にノミネートしちゃったら中国の民主化運動をした人間ですから殺されちゃうです。
おもしろいのは授与決定を伝えていた海外放送が突然画面が真っ黒になったりインターネットの監視も強化されて、チャットサイトでは表現が制限されて、携帯電話のショートメールも「劉暁波」の名前を含むものは送信が止められたそうですから、そう言うところを世界に見せたかったという所期の目的は十分に達成されてるです。
その点では自宅にいる奥様への電話が通じているのが不思議なくらいですよ。もちろん盗聴録音はしてあるですがね。
もともと、ダイナマイト作ったおじさんの遺産で始まった賞ですから、私的な観点が大いに反映されてしかるべしですが、いわゆる希少価値はあるです。年に1回だけの同じ賞について3人までとはいえほとんどは1名か多くても2名です。それに1895年(明治28年)から継続されているのが意義あるですよ。どんな行事もほとんど何らかの事情で中断されるものですが、続いているのも珍しい要素なのかもです。
いずれにせよ、今年も鈴木章さんと根岸英一さんがクロスカップリングの共同開発で化学賞を受賞したですから、素晴らしいことですよ。国がとやかく口出して、他国を威圧するようなものではないのは明らかです。
atsu-papaの投稿(09:25:51-2010-10-09) -
カテゴリ:
時事に思うこと
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